貧困率と豊かさ2009年10月22日 19時39分20秒

溝川のカメ
は虫類には不案内で、カメの種類と分類はなんともわかりません。しかしながら、写真の家のそばの溝川に流れてきたカメはず~っと昔からよく出会うたぐいのカメさんです。甲羅の長さは8.5cmでした。細く短いしっぽを左に曲げながらうろうろしていました。子供の頃はよく、池や川で見つけたり捕まえたりしていたものですが、最近はそういった川さえなくなり、池もほとんどありません。水辺の貧困には目を覆いたくなるところがあります。

昨日(実際は一昨日)新聞に初めて貧困率なる尺度を発表したとの記事がありましたが、日本は世界で4番目に貧しいのだそうです。さもありなん、と納得できるところがあるのも悲しいですが、この尺度、片手落ちと思われます。経済的な数値としても、これを出すなら、実質貧困率でも算出すべきでしょう。所得から、生活費を差し引いて、残りの余裕を平均的な「文化的生活」に出費される部分の割合を掛けてみるのです。そうすれば本当の意味での貧困率を示すことができるのではないか、と。

でも豊かさとはいうまでもなく、お金ではかれるものでもありません。人間としての豊かさあるいは幸せは何より、豊かな心を持ち、荒れた環境を超えられるところに見いだせるものでしょう。憲法25条のいうように、健康的で文化的な最低限度の生活を営める、そんな社会の実現こそ、お金を超えた豊かさの第一歩となるのは言を待ちません。犯罪行為の横行するような貧しさ、醜い欲望や身勝手な言動など、現実の貧困を表す事象は事欠きません。社会生活にかかるコストをもっともっと低め、失業や雇用差別(雇用身分です)をなくして25条の保障してしかるべき収入をすべての人に与えることから始めるべきなのもまた、いうまでもありません。