増殖と拡大の抑制2009年10月19日 20時00分22秒

コムラサキシキブ
いつも思うことのひとつに、ガン化と今回の新型インフルエンザの拡大はどうして押しとどめて漸減できないのか、という問いがあります。植物細胞でも、たとえば、塊瘤状のふくらみが圧迫的に大きくなって成長をして正常な生育を阻害しあるいは枯死させるほどに至る、という現象もあります。でも動物細胞に限っていえば、これらふたつの現象は植物細胞とは異なる原因と過程に因っているといえるのです。

山のふもとではコムラサキシキブが終わりかけていました。写真はその残りをとらえたものですが、数も少なくなって、色も隠れていたせいか、薄くあまり映えません。それでも、これで何もなく自然にこの紫色の結実の後消えてゆくのです。これなど、滅多に変異を見かけることはありません。

このあいだの米科学誌、Science にも記事がありましたが、ガンを引き起こす遺伝子の発現抑制により、それも免疫的なメカニズムを働かせて生じなくさせる、という話もあります。同じく、たとえ、新型のインフルエンザのウイルスでも、逆にそれらの変異経路や過程、態様を知ることでその遺伝的複製機構を抑制できるのではないか、という話です。でも、単に、きっかけや引き金を引かない、といったたぐいの方法ではいずれ、何かの拍子に出てしまいますから、それはよろしくないわけです。もっと、別の原因を見つめた方法に依るのです。この話はまた別の機会に。