埋もれ火 ― 2005年05月29日 20時32分44秒
緑の濃さはそのはじめの極値になるころです。秋は色づきは多様に濃きか
ら薄きまで入り交じって実に多彩な姿を見せていた尾根の横付きは、新緑
の頃はその元の木々そのままに濃淡を時季にあわせて移してきていたも
のでした。今はその縁から頂稜部までほとんど変わらない濃い黒緑にもに
て近く、夏はすぐ、と思わせるところかもしれません。この取り巻きからは、
下ってもまた地上部の水田の黄緑の苗だけが目立ち、そのほかには目に
移るのは原色のパッチのみでしょうか。
ムラサキツメクサとノアザミの異なる紫色と、畦に近頃目立つニガナ、オオ ジシバリの名残りの黄色そのものにも際だつほどの輝きは感じられませ ん。それもこれも高く強くなる光と濃くなるような空気のむっとする陽気の せいなのでしょうか。
くすんだような、ほこりっぽい周囲の傾斜はその極値を東西の国道で迎え ます。すんだ透明な美しさや匂い立つ芳しさは追いやられるように年々歳々 消されていくように感じるのは果たして、私の思い過ごしでしょうか。
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