非正規って何2008年09月17日 21時24分18秒

雌のシカの親子
コピーに正規品も非正規品も元々ある道理がありません。CD/DVDについて言えば、プレス品であれ、-R品であれ、記録された情報こそが本質であり、どれほど複製を「防ぐ」姑息な手段を用いて細工しようとも、むしろそうされた方が不純なわけで、一旦作成されたらそれはもう「本物」の情報伝達媒体に違いありません。生物にしたところで、遺伝的に同一な、クローンはまさに本物と寸ぷん違わぬはずなのに、本物とはいえない、と思われてしまいます。

きょうの写真のシカは子鹿が半分の遺伝的な形質を受け継ぐもので遺伝的には異なるのですが、本物の継承と見なされます。写真を撮ったら警戒の声を上げて森に消えましたが、どちらも、種としては同じ生物であり、どの個体を取ってみても非正規なものはあり得ません。そして、それらは複製ではないのです。

労働が複製され得ない形態をもちながら労働者はまるで大量に出回る複製品かコピーのように扱われます。特に、工場労働やなんかの繰り返し作業を主とした仕事の場合、その代わりはまさにコピーと同じでなければ逆に成り立たないのです。なのに、雇用形態を差別的に「正規」、「非正規」と分別するかのように扱いを別個にしていしまっています。さらに階層的な選別・区別を持ち込んで、本来あったはずのない修飾的役割を付けて分別し固定化しようとしているのです。これはまさにCD/DVDと同じ形です。意図的な差別化を造り出したのです。でも、生物としてヒトを見たとき、両者には全く違いはありません。同じ種として区別していい理由は存在しません。

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