チョウの減少は確かか2008年09月24日 21時20分54秒

ツマグロヒョウモン(オス)
写真は近年目立って増えてきているツマグロヒョウモンのオスです。メスもまた同じように見られ、留鳥ならぬ留蝶の様相を呈してきているかのようで、この地域では優勢な種の一つでもあるのです。とりわけこの夏は多く見られ、食草の変化、つまり植物相の遷移があったのかとさえ思ってしまいます。秋になってはヒメアカタテハやアカタテハが目立ち、そういえばイラクサ科のカラムシやイラクサなどは道筋や周囲にかなり生えています。キク科に至ってはいうまでもありません。でも………。

今週の日曜日、21日の午後のNHK-BS-hiでスミソニアン自然史博物館のヘベルさん(Gary F.Hevel 顔入り)の庭を中心とした話をやっていました。この中で(終わりのほうで)ヘベルさんはチョウの数の減少の事実を述べておられて(正しくは食草の植相の変化でシフトした)、その原因が温暖化であることを指摘されていました。一時的にせよ、従来のチョウの相が変化しつつ減少したのは間違いなく、その後数において回復するとしてもその様相はかなり異なることになるわけです。

私の住む地方での減少傾向は目に見えて知られるところなら、それは単一化したり単純化したりする植物相の変化と気候に合わなくなったチョウ達の移動やまさに種の減少そのものが起きはじめているのかもしれない、と危惧されるところなのです。正確に数と種類を季節に従って数え上げ、記録するのはとても一人や二人ではできませんから、もし多くの人たちが参加して一年を通じて観察するならば、その傾向や事実をつかむことは難しくはありません。特に、子供たちに期待したいところです。

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