見えない影―東金少女殺害事件その2―2008年09月22日 21時01分36秒

ソバの花接写
9月の雨は冷たさを含んでいて、その下には寂しさと悲しみを湛えているのです。東京から少し離れていても、そこは関東です。都会の社会の雰囲気や風潮などが感じられそうで怖い気がします。日曜の昼下がりでは人通りは少ない、しかも折からの降雨でたとえ怪しげな人がいてもことさらに気づく人はいなかったでしょう。見計らったかのような行動と明らかな生け贄的な子供の置き方などとてもふつうの神経では推し量れない心理です。誰かが見ていそうでその影は灰色の墨絵のような風景に隠れてしまったのです。

今日のニュースではどうも死因は口と鼻を塞がれた窒息らしいとのこと、その平然とした所為が想像されてぞっとするものを感じさせるのです。おまけに、おそらく、彼女を運んだのでしょう。そんなことをするところに気色の悪さを浮かび上がらせます。今日の新聞の近年の子供の殺害事件の表がありましたが、肝心の吉田有希ちゃん事件はありませんでした。まだ未解決だからでしょうか、それとも今回の事件との関連を犯人に知らせないためでしょうか。何か意図がテレビ局にも新聞社にもあるように思えます。

ソバは花が満開で畑(いえ、田んぼ)は真っ白です。昨年と場所を変えて作付けされていて、5面、6面と点在していて黄金色のまだ残る稲との色合いと対照がきれいです。一方で、今は転作のために栽培されている中でもかつての仕方のない食糧としての蕎麦の風景を想像するとき、貧しさの表面的な消失の一方で寒々した遠く関東の風景を知るとき、雨に打たれた冷たい町の支えようの無い現状を造り出したのはだれなのか、また自民党に怒りがこみ上げてきます。

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