シエスパ爆発事故・その22007年06月22日 21時37分52秒

誰しも、同じ思いを抱くと思うのですが、今回もまた、記者会見での、点検業務請負の「日立ビルシステム」と下請けの「サングー」とかの主張は腹立たしいものでした。点検管理業務である以上、その建物のすべてにおいて、検査と監視を行うのが当然ですし、それをシエスパの運営会社は期待してこそ、まかせたはずです。ガス分離器が中心的な存在であるのに、ガス分離器やそのガス検知器を点検することは「契約」にはなかった、と卑怯な逃げの一手です。

もうひとつ、誰もが思うのは、またもや、下請け、に丸投げの実態です。そうして、上前をはねてやっていく大手の管理会社の姿勢と態度はうんざりです。これでプールでの吸い込み死亡事故が起こっていますし、この手の下請け孫請け丸投げの形態はあちこちでみられます。共通するのは、そのために肝心の安全管理や監視がおろそかになるばかりかまるでその仕事がなっていない形になり、何も知らない者さえが直接の従事者になるという恐怖の実態が浮かび上がります。

過去の教訓が生かされないばかりか、責任回避と責任転嫁の言動ばかりが目立ちます。今回の会社にしても、計画・設計・運営の段階での当たり前の検討と認識が欠落していたこと、各段階と実際の業務を通じての確認と再検討、レビューをおろそかにしていたことが命を奪う事故につながったことを再認識すべきです。顧客の命を預かる形になるこの業務を商売の観点でしか見ていなかったのでしょう。取り返しがつきません。