不安の連鎖の原因は2008年10月10日 21時26分03秒

ウラナミシジミ(のメス)
世界中を巻き込んでいる米国発の金融不安は危機や恐慌ということばさえ押し上げて、益々人々の心理を冷え込ませています。現実にそれは不安定な社会状況や生活自体に障害をもたらしているわけで、先日も記事にしたように、一国でどうこうできる問題でもないところになお、先行きさえ見えなくなる一層の不安の連鎖を引き起こしています。G7でもおそらく、実効のある声明すら出せないでしょうし、他の新興国とて、実質的に現在豊かな国々に依存している以上、何かをできるとは思えません。グローバルな(地球規模の)経済循環はその流れの向きや幅や通り道を調整するか、変えないとどうにもならないでしょう。

それでは、それを可能にするにはどういった原因を特に注視し捉えればよいでしょうか。歪んだ、ゆがんだお金の筋道がひとつ、偏在する資源や人口の恣意的な扱いによるいわゆる、「ダム」化や特権的で強権的な保持と操作の実際が二つめ、社会的な不安定さと争乱や強圧的な体制の存続を各地でもたらしている現実は金融や経済とまさに地球規模でつながっていますから、これが三番目です。でも、それでもなお、少数の国々による先導的な仕組みは必要だと思います。すべての国や社会に対等な立場での活動や働きを期待するのはまだ、というか、おそらく長い目で見ても、無理があります。それに、増大する人口に見合う食糧生産とエネルギー供給はまさに死活問題となります。これは第四に、そしてその重要性は今後益々大きくなっていくでしょう。

身の回りの実生活でも私たちはこの先、明日の不安を心理的に増大させています。上限やプラトーに近づいたかに見える成長神話とそれに伴う景気や社会の「発展」の頭打ちによる雇用・生活不安、そのための物価高、社会の不安定化、教育による感化育成の限界と困難さ、人間と社会の老化の進行、温暖化による環境の破壊的な悪化など、どれも見えたり見えないところで深刻化しています。いったい、何ができるでしょうか。どうすれば、よい方向に変えられるのでしょうか。

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