緑に映えるイナカギク2006年10月14日 20時21分57秒

張り付いて出たイナカギク
いつもの朝の散歩道。山端の崖の上をひょいと見上げると真っ白く固まった色がありました。少し近づいてみるとそれはイナカギク。葉が茎にくっついていて、花の上から見ると密生した重ね葉の上に花がちらし寿司の具のようにあるさまに思えます。

花の色の少ない場所でこれを見かけると、孤立した個体ではなく、いくつも固まって咲いているせいか、目に焼き付くほどに見事に白く映えているのです。うれしい白です。もちろん、真ん中には黄色い黄身があるのですけど、それが埋もれて捉えられるのはその重なりのなせるところでしょう。

くすんだ緑、茶色がかった緑、濃い緑、柔らかい緑、そして薄い緑、そんな緑の十二単に白い裲襠は目を引きます。平凡ながらも、しっかりとした自己主張、これはどこでも必要だと感じます。大切な自分自身、埋もれさせずに、埋もれてしまわずに自らを殊更に述べる、そんな声を私もまた、上げなければ、と思った朝でした。