クロスファイア-岐阜県瑞浪市いじめ自殺-2006年11月02日 21時01分11秒

出口や解決の糸口を自らが見いだせなくなる、そんな隘路に入りこんでしまったような状況の犠牲者でもあったのが悲しく映ります。認められていた存在の疎ましさを4人組のある一人が感じ始め、幾種類ものやり方で時にあからさまに、時として陰から、標的として攻撃をしかけていた彼ら。正面切って対抗できない環境で更に他の生徒や下級生も追従・黙従していったところにレーザーの掛かり糸があちこちに張り巡らされる、そんな中で当たった光が彼女を追い落としていったのかもしれません。

他人の悪口、もちろん陰口は決して言わず語らず、そんな姿勢を嫌う傾向が生じている中学生の間には彼女はその存在が否定的に思われるように周囲が決めつけていく、それが苦しみの閉塞的状況を生み出していったことは想像に難くありません。たとえ周囲の生徒たちが心底そうは感じていなかったとしても、表面的なその黙諾こそ、ある種の恐怖であったはずです。見えない冷たい闇こそとりわけ女の子たちによる形成だったことです。

私などはそういった潔さや真正面を向いて進む姿勢、前をまっすぐ見据える態度を好ましく思いますし、それを格好づけたとか見せかけだとか、そんなことではかえって嫌われるよ、とかいった周囲になじんでちょっと悪ぶるくらいでうまくやっていこうとする、そういったまさに本当の見せかけやうわべだけの上手さ、処世術に長けた態度などは実際は偽りやごまかしに過ぎないと感じています。(彼女の残した手記や過去の評判を読む限り)その長所をなお、恥じることなく、けなすことなく、よくないなどとわかったような口をきくことなく、賞賛すべきですし、大切で守るべきかけがえのない存在です。そんな純粋な少女を死に追いやったすべての者たちを断罪すべきなのです。