台風18号に運ばれて2013年09月13日 21時01分39秒

ユリの花
弱いながら、広範囲に勢力を及ぼす台風18号はこともあろうに小笠原近海で発生しています。お分かりでしょうか、フィリピン東方沖やその周辺海域での発達と違い、遠いとはいえ、小笠原ではかなり日本に近いのです。なぜでしょうか。教科書的な解説は別として、この時期に近海での発生と動きにまた異常さを知るのです。これに加えて、暑さ、つまり熱を伴う大気の流れはそのまま大量の水蒸気を含んでいます。そんな、人間の側から言えば、「災害」をもたらすに充分な用意ができた台風だということです。

季節の変わり目であるこの9月にいまだその熱冷めやらず、推移するはずの大気の圧力差は変動を示すのではなく、持続的な反復を示している、といえます。たとえは乱暴ですが、たとえば、地震による津波の発生にも似た台風の近海での発達と移動にその証左をみるのです。必要なのは順序だてた発生と移動と衰退による消長の記述的な結果ではありません。

なぜ、起き、なぜ、近づき、なぜ覆うのか、なぜ持続的で反復的な高温大気の中に我々はいなければならないのか、気象の定型からは考えても本当の、真の原因はみえてはこないでしょう。人為的な原因という背景は誰しも何となく分かっているのです。だからこそ、その生起を知ることで解消と復帰に道筋をつけるのは不可能だとは思わないのです。SF的です、と言う前に、知る必要があります。