違憲状態と原子力発電2013年12月18日 21時51分49秒

原子炉2基
きょうも、大阪高裁は違憲、名古屋高裁などは違憲状態、11月28日には広島高裁岡山支部が違憲・無効と1票の格差において憲法に反すると判示しています。大阪高裁と広島高裁岡山支部の判決は明瞭でよくわかりますが、他は違憲「状態」という、曖昧で意味不明な判決です。合理的な期間に何とかしていたからその間は違憲「状態」だというらしいのですが、どっちにしても違憲は違憲であり、それを特に「状態」をつけて政治に配慮しながら選挙は無効ではない、などという言い訳に我々は納得できるでしょうか。

原子力発電は、明らかに危険で不安定、多大な労力とお金と後処理に気の遠くなるような費用と時間がかかるわけで、それをとりあえず、今は必要だから、という詭弁で使い続けようとするのはどこかその違憲状態判決と似ています。福島の人々、遠くウクライナやなんかの被害を見ればそんな曖昧な根拠のない理由で原子力発電を続けることなど許されないはずです。ドイツは脱原発を決めています。レベル7の大事故にもかかわらず、これからも使い、多国へも輸出さえしようなどとは、どんな神経でしょうか。

法の下の平等、一票の価値の平等を考えれば、明確に数値で現れたその格差を国会や政治家たちの手前勝手なわがままでずるずると引き延ばしたりおかしな策を弄してやり過ごし、先送りばかりしてきた経緯からももはや違憲状態などといっていていいはずはないでしょう。違憲・無効、と裁判所は連携して、いえ、連帯して、今の政治にノーといわなければ、突きつけなければ何も変わりません。一部の暴走を食い止めるためにも、違憲・無効で選挙やり直しにすればいいのです。政治に遠慮などどうして必要でしょうか。混乱するならすればいいのです。いつまでも甘やかしてはいけません。