クレマチスの丘2013年02月11日 19時10分06秒

IZU PHOTO MUSEUM
宮崎学氏の動物写真展に出向いてきました。初めての土地、変な細い田んぼ道を通り、ぐるっと回ること9分、看板のある交差点に出て走らせ、着いたのは午後3時前。こぎれいな緩やかな山の上、どこか場違いな感じながらも目的の写真を見たのでした。工夫して撮影されていて、どれも見事な写真でした。フクロウの写真などは簡単には撮れません。また、けもの道の赤外線シャッターによる小動物や熊の写真は目を引きつけます。私も、テンを数度見かけたのですが、交通事故に遭った写真しかありません(以前、このブログで紹介)。<p>
今日も晴れていて、そんな中にひとりいるのは不自然ささえ感じさせられます。もっと早くにこちらに来ていれば、と今更ながら振り返ること何度目でしょうか。冬でも降雪もなく、晴れている、そんな環境でのびのびと過ごせたらどんなに幸せだったか。いつも遠い春を見つめているような、そんな哀しい生活の続く時間に無為を知るのです。</p>
静止した動物たちの姿、その命の一瞬に駆けた輝きにわたしたちは明日を思い、彼らの歩みに昨日を思いやるのです。無心に生きる時間のおそらくは彼らにとり一定でも一様でもないはずの無意識の流れの中に私たち自身の生きる道の一通りではない、ただ一度の人生の一瞬一瞬を切り取ったその本来共有しているに違いない時空の不如意さを発見するのです。生と死、それらを並べたとき、宮崎学氏は不可分ではない時間と営為を教えてくれているのです。

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