生きることの意味2010年01月23日 20時12分28秒

森の下の緑
時雨模様の一日でしたが、その雨の合間に山の道にでました。下草はそれほどでもない森ですが、そんな中、幅5mmほどの小さな葉の集まったとても背の低い樹木を見つけました。一見したところ、草に見えますが、歴とした木なのです。何という名前なのかはわかりませんでしたが、明らかに木のそれとわかる「枝」や「幹」を備えているのです。光のあまり入らない環境で低くそれでいてなお生きている、そんな姿は弱くともしたたかに生きている人間と似ています。

生きるとはただ流されるかのように生命をそのままに受けていることではありません。「良く生きる」というように生きるとはその意思により前に進み明日をつかむことなのです。だからこそ、過去に思いをはせ、過去に学び、その礎のもと、進歩していくことなのです。同じ誤りを繰り返したり忘れたり否定したりする、そんな態度では何も進まないどころか、却って更に退化し最後には滅びるのです。

人工構造物や建造物の中にいてはそういったことを感じさえしない者たちも多いのです。でも、ひとたびたとえば森に分け入ったり、生命の躍動に直に触れたりすると何かを感じるはずです。そうでなければ人間ではありません。そして、そこから何かを得て歩むことこそ一層、求められるのです。