猿の橋2007年11月01日 21時38分52秒

電線のサルの橋
生きるための活動は知恵を生み、育てるのです。とりわけ、知能の発達したサル達には人間の活動による人工構造物や設置物は格好の道具や手段を提供してくれる物です。と、大げさに言いましたが、ちょっとしたものがちょっとした工夫でどうにかなるのはヒトもまた、同じです。

といって、たいしたことではないのですが、東の山と北の山は鉄道によって分断されています。その間を架けるのが電線で、わりに太いせいか、サルたちはこれを橋代わりに使っています。よく落ちてしまわないもんだと感心しますが、そのバランス感覚は天性のものでしょう。

北の山にも東の山にもそれぞれ、固有の群れがいるのですが、縄張り領域は重なっていないように見えます。北の群れは主に北の山と東の山の北の部分(城山)を主に、別の群れは大きく上った山腹の広い領域にいます。もっと南にはまた、別の群れも東の山ではいて、私自身は未確認ですが、裏側にもいるのは間違いありません。交流はあるのでしょうか。

センダンの実り2007年11月02日 21時00分42秒

センダンの実りの秋
この季節、もう例年なら終わりかけですが、今年は少し遅れています。それで、センダンも黄色く(黄緑がかって)色づいて、実がなっています。光が当たるととてもきれいで、周囲からぼぉーっと浮かんで見えます。写真ではも一つ再現されていませんが(私の撮影技術のせいでしょうか)切れ目のない美しい彩色を鑑賞できます。

朝は少し雨が降りましたが、かえって空気も澄んで色が際だつようにもなったようです。こういった風景、景色の中に歩みを進めると、わずかばかりですが、幸福な心地さえしてくるものです。

でも人間世界はあまりに汚く、醜く、むごたらしいことばかりです。もっと、自然な優しさ、作り事やごまかしのない素直な表現、そんなことばをこの遅れてきた秋から習うべきでしょうね。

川を守る2007年11月03日 21時26分26秒

北海道西別川(BS-hiから)
過ちに気づき、誤りをただす、そんな当然ともいえる態度を実行に移して、サケやマスの遡上する川を再生させた北海道・西別川の流域に暮らす温かな人たちがいます。BS-hiで放送されていましたが、自然の流域をそのままに残していく、そんなごく「自然な」考え方と行いで元の川に戻していったのです。

今ほど川が護岸工事や氾濫防止などの名目で改変され、ひどい状態にされている時代もないでしょう。でもそれでは川は死んでしまいます。清流を残し、伝え、川とともに生きていく、そんな営みをこそ、私たち自身が望んでいたはずではなかったでしょうか。

川を守る活動への参加と継続、ごくあたりまえの生活環境の中での取り組み、そんな人々の姿は静かな力強さを感じさせてくれます。今からでも、西別川のような美しい川でなくとも、川岸の再生や回復のための活動と協力した取り組みをどこの川でも始めていきたいものです。その行動や思考そのものから、私たち自身が変わっていく、回復していくはずだと思うのです。
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荒れ地のジョウビタキ2007年11月04日 21時07分29秒

荒れ地の上のジョウビタキ(メス)
近年の荒れ地化の進行は目を覆いたくなるほどです。また、積極的に荒れ地を造り、そこを土木工事の作業資材置き場にしたり砂や土、砂利などを置いておいたりする連中もいます。そんな荒れ地にも餌を取りに入ってくる鳥たちは多く、秋からはジョウビタキも仲間に入りました。

生い茂る草は私たちの背丈を超えるほどで、とても道になっているところ以外は入れませんが、そこは鳥たちにとっては格好の餌場なのでしょう。潜行している時間の方が長く、時に上に出て周囲を見張っています。移動もその草の上を水平にするのです。クルックルッという低いうなり声を発しながら活動するのがこのメスの習性のようです。

ほかに、鉄道の盛り土になった草地も鳥たちのにぎわう場所のひとつです。ここもまた、ジョウビタキが上へ下へと移りながらの活動場所になっています。荒れ地なればこそ、だと考えるのはしかし、考え物です。もっと、自然な環境こそ回復させるべきなのです。
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匂う秋2007年11月05日 20時58分02秒

マルバグミの花
秋も深まり紅葉も進んでくるこのころ、海岸近くの道を歩いているといつも、匂ってきます。芳しく、それでいて、まるで媚薬のような、気持ちを高ぶらせるような、甘さときつさを併せ持ったような、強い薫りが鼻をつくかのように漂ってきます。それは、海岸近くに生えるマルバグミの秋の花の匂いなのです。

毎年、この匂いを嗅ぐと秋そのものを感じさせてくれますが、それは周囲の変化とも同調していて、冬までの最後の燃える秋を静かに演出しているかのようでもあるのです。50~60m離れていても、そんなに風のない日でも(いえ、そのほうがむしろいい)匂ってくるのがまさに特徴で、きれいな花ではなくても発散するそれはその存在の強い主張なのだ、とわかります。

そういった植物でもそんな自己の独立した姿勢を示すのに、民主党の党首ともあろう人がなんと情けない態度でしょうか。小沢一郎氏はその経験と見識が一夜にして否定されてしまったことを、自らそうしてしまったことを気づいていないかのようです。これまでの氏の主張や発言とは裏腹の、あまりに情けない姿勢です。失望感は氏一人によって生まれ、今度の選挙に影響するでしょう。民主党は取り戻せるでしょうか。
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小沢一郎氏の誤り2007年11月06日 21時03分08秒

猫の目は人々の目
先日の辞意表明会見は本当に残念で、失望感を人々に植え付けてしまったのは民主党の大きな失敗です。小沢氏はその豊かな経験と力強さからも代表として充分な働きをしたのですし、その主張こそ、参院選での勝利に結びついたのは誰もが知っていたはずです。それが、どうして、と思わざるを得ませんでした。

最大の誤りは、民主党では政権担当能力がない、と党首自ら言ったことであり、まんまと自民党、あるいは福田首相の策に嵌ってしまったことです。小沢氏の長い政治経験からとても考えられない失策です。当然のことながら、未経験の人々が多い民主党に担当能力を云々すること自体、根本的に誤りです。できるかどうか、ではなく、するかしないか、やるかやらないか、なのです。してもいないのに、できるかどうか、などと先に言うのは論理的にも誤りです。ましてや、今何もしないままに自ら否定するなどとはあまりに愚かです。これは小沢氏の基本的な思考の問題でしょう。

連立政権を試みるなどという愚行に走るのではなく、今行うべきは、自分たちならどうするか、その実際を人々に示していくことです。立案、構想、計画、実際をきちんと数値を含めて公にすればよいのです。そして、徹底的に自公政権に対峙して、日本をだめにしてきた彼らに対抗する姿を呈示することです。あとは、実行あるのみ、です。その決意と意志をこそ、再度復帰会見で小沢氏は述べなければなりません。そうしなければ人心は離れ、籠絡した自民党の思うつぼになってしまいます。
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裏切らないで、小沢さん!2007年11月07日 21時13分53秒

愛宕参道の黄葉
夜のニュースで見ましたが、民主党議員を前にした「いいわけ」、記者会見は充分納得できるところとはいきませんでした。まだきっぱりとした今までの姿勢が現れていないように感じます。それでも、連立はないこと、政権奪取を目指すことだけは一応、わかりました。

どこか、歯切れの悪さと、小沢氏らしくない曖昧さ、骨のなさを感じさせます。でも国民一般、人々の期待は辞意表明に対するはっきりとした否定とやり直し、まき直しの意思表示だったはずです。もっと明確にもう、決して連立は考えない、人々の参院選での期待と票に応える、その姿勢を示してほしかったと思います。今度こそ、おかしなよろめきや自民党の策略に乗ったかのようなふらつき擦り寄りはしないでもらいたいものです。

ことばだけでない、実行を求めたかった、その気持ちはわかるのですが、それならばなおさら、今自公に寄りかかったり吸収されたりするのではなく、相手を倒して今までとは違うことを違うやり方、手法で示せばよいのです。国民はなお、それを期待しているはずです。もう、裏切らないでください、小沢さん!
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晩秋のイトトンボ2007年11月08日 21時49分03秒

秋のアオイトトンボ
このあたりでは秋も深まるとトンボは数も種類も限られてきます。その中でもイトトンボは極端に減ってきます。それでもまだ残っているのはこのアトイトトンボでしょう。平地だけでなく、山の上でも見られます。そんなに高いところに上るわけでもありませんが、およそ、水もないからからの林や森に、あるいは開けた草地にいます。

春や夏の頃の金属光沢の緑色はなくなって、鈍い灰緑色の輝きに変わっています。それであまり目立ちませんが、他のトンボに混じって中にふらふらと飛んでいて急にぴたっとつかまるところを見つけることができます。

もう今日は立冬ということで、今朝はかなり冷えました。うちの150cmの寒暖計で7℃~8℃ほどまで、風も南から少し吹いていましたので、歩くと寒さを余計に感じました。初めて、ストーブを朝だけつけました。これから葉が落ちていくとまさに冬の風景となるのでしょうね。

柿の木の再生2007年11月09日 21時03分30秒

田んぼの縁の柿の木
心ない土地の持ち主によって切られた柿の木は1年ばかり切り株だけですごしていましたが、きょう通りかかってふと見ると「枝」がにょきにょきと幾本も生えているではないですか。まだ、死んではいなかったのです。

再生するものとは、葉や枝を少し残して剪定した場合は問題なく次からはえてくるものですが、この切り株でそうなるとは思っても見ませんでした。こういったケースは時折、果樹で見られますが、この田んぼの縁のじゃまもの扱いされて無惨に切り倒された柿の木では意外です。

ちょっと嬉しいのはその希望を抱かせる葉のついた「枝」のような枝葉です。きっとその思いを込めた命のエネルギーを多分に含んでいるのです。このまま育ってほしいと願わざるを得ません。土地所有者がどうでるかですが、切られてもまた、復活して喜ばせてほしいと思います。

チャバネセセリとマルバグミ2007年11月10日 21時11分37秒

マルバグミで吸蜜するチャバネセセリ
きょうはチャバネセセリを北に下る道すがら、2頭(雌雄)を見かけました。海岸裏でまた1頭、今度は実に珍しいことに、秋の花をぷんぷんと咲かせているマルバグミに見つけたのです。秋に確かに、セセリチョウは増えたのですが、この強い匂いのマルバグミに吸蜜に訪れるとは意外でした。

蜜も同じ匂いのする液体なのでしょうか。いずれ、蜜なり、匂いなりを採取して調べてみたいとは思うのですが、簡単ではありません。チョウたちにとってはそれはたやすいようです。必ず下向きに咲くこの花を狙ったのは競合しないからでしょうか。

写真でもおわかりのとおり、管を伸ばして吸っていますから、たまたまここにやってきたとは思えません。巡回経路、標的に組み入れられていたのは間違いなく、蜜の多そうな花としては確かに、ねらい目だったのかも。