冬の変異、ウシハコベ2006年12月05日 21時39分35秒

ウシハコベの変異
ハコベのたぐいはすでに花期は終わっているのが普通ですが、今も、しかも朝を除いて日陰になる林の下で咲いています。さすがにここ数日の冷たさにやられて少々、元気がありませんが、それでもなお、白いかわいい花を咲かせています。

いくつかをよく見ましたが、「普通」のウシハコベは5本のめしべ、10本のおしべと決まっています。しかしながら、写真のそれは明らかに4本で、おしべも8本でした。がく片は確かに5片あります。落ちた、のではありません。その角度、付き具合、広がり方、などなど、すべては花に関して1つ足りないことを示しています。

よくあること、とすぐに私たちは片付けたがります。でも変異や変動、変化や変調はその徴を見いださなければ見逃してしまいます。すべて変わってから、では遅い、そういうことがしばしば重大な結果にいたるわけです。とりわけ、命のかかった事象、自然の「逆襲」に遭うとき、それが後でしまった、と後悔しても遅いのです。もっと、注意して見つめるべきことがたくさんあります。