衰退の原因2010年11月07日 21時02分58秒

マガモ
今日も晴れて暖かい一日でした。湖も静かで、小さな湖の方に足を運びました。周回する道はないのですが、コンクリート護岸でやはりご多分に漏れず汚れています。それでもカモ類は多くやってきていて、少なくとも300羽はいたと思います。遠くで数えられないのを合わせるともっといたでしょう。これからますます賑やかになる季節です。

それにしても、です。社会の機能的衰退が目立ちます。報道でも注目されている人と人との結びつきもそうですが、それ以上に個々人の意識や思考、存在と社会環境に関わる認識の低下が顕著だといえます。明治以来目指してきた欧米の民主的な社会の確立に向けた人々の気概や精神的な存立の基盤を失いかけています。それと同時にかつて充ち満ちていた日本社会特有の、本当の田舎で見られたはずの心の豊かさや温かさ、相互扶助の見えない約束事、不文律としての社会的な規律と規範、そういった私たちを私たちならしめてきたところの、日本的なアイデンティティに関係した細やかなバックボーンが崩れて、見えなくなってきてそしてなくなりつつあるようなのです。

失わせたのは功利主義でしょうか。過度の競争意識でしょうか。学歴出世至上主義でしょうか。いえ、二種類の半進歩的な振る舞いです。一つは企業の活動の著しい利己主義、社会を顧みない自己正当化です。そしてもう一つはどこか変なものたちの利益やエゴ、欲望や彼ら自身の歪みの押しつけ的正当化と推進です。それが社会にゆがみやねじれ、曲がったものがそこのけそこのけでまかり通ってしまうおぞましい醜さの表面化です。日本の良さとしてあった本来の優しさや互いを思いやる心からの気持ち、確固とした東洋的な道徳意識と倫理規範、その底辺からの浸透を断ち切り続けてきた輩の闊歩する変容をもたらした社会的な教育の衰退があるのです。自殺者の増加に歯止めがかからない重苦しく生き辛いやりきれない社会を何とかしなければなりません。