偏ったNHKのニュース2008年03月19日 20時12分58秒

One sided---と言うべききょうの夜7時のNHKのニュースでした。日銀総裁の同意をめぐる報道ですが、伝えたのは自民党の側の声と経団連などの偏った見方だけです。本来の順序なら、まず、野党あるいは民主党の主張を出し、それに対して反論を自民党・政府側から取り、それらについての見方を賛否両論で示すべきでした。

最近のNHKはこの日本銀行総裁人事だけでなくどうも政府よりあるいは与党よりの伝え方が目立ちます。他で優れた特集や番組を流しているのに残念です。国民の多くがNHKを一番信頼しているわけですから、こういったある種の「偏向報道」は改めるべきです。かつての、戦時における御用放送に戻ろうというのでしょうか。

日銀総裁はNHKの米国からのコメント通りではなく、問題なのは民主党などの言うとおり、その独立性と中心性にあるのです。もちろん、経験と識見は必要です。でも蹴られた理由が明白なのに、首相をはじめ『わからない』をそのまま自然であるかのように取り上げてまるで野党の側に責任を転嫁させるのは卑劣な手法です。事実を報道する、という基本姿勢に戻り、公平で公正な立場で、というより、むしろ、いえ、逆に与党や政府に対する毅然とした反論や批判を中心に据えた報道をつよく望みます。