栗実る、なのになぜ辞める安倍首相2007年09月12日 21時34分10秒

秋の実りの代表のクリ
何も幸せなことなどありませんが、秋の実りは豊かな気分にしてくれるものです。今日の帰り道、広く張った栗の木から早くもクリが大きくなっているのが目に入りました。もう、そんな季節です。これから、実を味わうはずです。なのに、安倍首相は突然、辞意を表明した、というのですから、驚きです。

何一つ、実るものなく、逆に強い反発だけを残して志半ばというより空疎な言葉だけが響いた中での気持ちの張りが破れたような辞め方です。涙目、うつろな視線を記者会見で見ましたが、必死でこらえていた心が、ちょっとした、一方的な思い込みの空回りで(小沢民主党党首との会談の申し入れ)それをきっかけとしてすーっと引いてしまったかのような印象を受けます。

強行採決を繰り返したのも空元気というか、あまりに無理を形だけで通そうとしたうわべだけの強さだったのかもしれない、と思えてきます。もともと、信に厚く気持ちの純粋な面を持っていた方であり、首相の器ではなかったのは明らかです。従来の自民党の首相の持っていた強力(ごうりき)のような力強さではない、形だけが先行してほかにない形で総裁に選ばれたその環境そのものが形だけの権力の脆弱さを図らずも露呈させてしまったのです。本当のところ、内心はやりたくなかった、早く辞めたくてしょうがなかったのかもしれません。自殺者の心境を思いやるのに似て、真意を知るのは困難かもしれません。