蔓延る荒廃2009年10月20日 19時53分42秒

アメリカセンダングサ
アメリカセンダングサも渡来の種ですが、すっかり定着してしまって、新興ながらはるかにおぞましいセイタカアワダチソウに隠れてしまっています。そうはいっても、この草、我々の子供の時代には田畑や野山で遊んでいると自然にくっついてしまうくさび形の種の元であり、うっとおしくもやっかいな、嫌な草のひとつでした。特に、靴下にいっぱいついて取るのに一苦労です。そのさび茶色の種は写真には上に写っています。もう、できはじめているのです。

荒れ地に多い草の代表格の一つですが、そういった土地、場所、環境の拡大を目にし始めてもうかなりになるのです。とりわけ毒々しい濃い黄色のセイタカアワダチソウなど、その侵出と増殖といっていいウイルス的な拡大は恐るべきものがあります。人心荒廃して、といいますが、まさにそのとおりで、ちょうどこの黄色の増加と蔓延はこの社会の荒廃と軌を一にしているかのように映ります。

醜さ、卑しさ、貧しさ、幼さ、愚かさを隠そうともしない、そんな輩が恐るべき増加を示しています。自らのゆがんだ欲望や誤った思いこみ、身勝手な合理化(心理学的な意味で)、すれた感情やあれた人間らしさのない情緒をただ正当化し、それしか方途がないかのように主張し闇を支配する、そんな利己的な願望が心ある人たちや優しい人たち、弱い人や小さな、力のない、けれど本当に正しい人たちを追いやっています。本末転倒の現実に明日を奪われ、あるいは奪い、社会の退化へと進めているのです。