進む破壊2009年02月09日 20時38分00秒

排水路工事
なぜ、といつも思うことは以前にも増して募るほどに積み重なってきます。その一つを今日も写真に収めました。以前、この写真の場所は田んぼのそばで用水路があり、排水路としての機能も持たせてありました。ずっと以前にすでにコンクリート張りに変えられていましたが、その脇の土手はそのまま、木も育ち鳥たちがよく留まっていました。それなりに景観を保っていたわけです。水門まであり、まあ、道路のそばにしては上出来だったのかもしれません。

つい最近、そんなに必然性があったとも思われない工事が始まり、一目瞭然、「わや」になってしまったのです。これでまた、せっかく幾ばくかの命や種が生まれたりして受け継がれつつあったものが無味乾燥どころか、まったく無機質の姿に踏みにじられていくのです。この反対側もまた、同じようにされて、もうほとんどかつての有機的な姿形、景観は失われてしまっています。

本当に、この地域の人たちは、とくに地権者、農業者たちは心から望んで同意したのでしょうか。それとも、無知蒙昧に要請したのでしょうか。部外者や一般町民には何の前触れも話もなく、何もかもがこの調子で進められます。本来の機能をさえ奪う行為を平然とやってのけるのです。見かけの整いや一時的な便宜、はたまた業者の食いつなぎのために永遠に失われるもの、命を含めてどれほどになるのか、何も考えようともしていないかのようです。真に必要なのは何なのか、どうすれば、真に持続的に保全され生産活動をも豊かにするのかをもっともっと考えなければ、いえ、目を覚まして(というより覚まさせて)取り組ませなければこの土地はとても住めない、とても食えないところに堕ちてしまいます。

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