浦和レッズ横断幕事件2014年03月16日 21時09分08秒

春のあした
中川淳一郎氏(インターネットニュース編集者)の新聞への記事は注目に値するものでした。主に、埼玉の浦和レッズのサポーターの横断幕事件に関するものですが、そこから何が読み取れるか、なぜか、そういった本質的な、根源的な問いに迫るものです。

以前に私も記事にした、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムと通底する「在日」へのいわれのない差別・区別があります。多くの日本人は彼らのような差別意識はないものと私は信じます。歴史的にも、朝鮮半島あるいは中国本土からの日本列島への移入者はたくさんいたし、わざわざ呼んで来てもいたわけで、その人々からの知識や技術は大和の国の建設と維持に与って力あったのですし、その「混血」は広くあったと思われます。どこからが「朝鮮人」で「中国人」で「日本人」か、あるいは南方の人々か、といったことはおそらく誰にもわかりません。彼ら自身、その血は何%がどういった起源なのかは100%わからないでしょう。

それにもまして、その差別意識や誰かをスケープゴートにする、その発想や手口や喧伝が恐ろしいと感じさせられます。この[ Japanese Only ]の横断幕で無観客試合を余儀なくされる日本のサッカーに誇れるものはあるでしょうか。この国土に住むすべての人々が「JAPANESE(日本人)」であり、その誰かを犠牲にしていい理由などどこにもありません。ましてや、その彼らは「在日」の自作自演である、とうそぶくその「二重基準」(中川氏による)は彼ら自身の、いえ、同じように誰かを何かが起こるたびに責任や罪を擦り付ける、まさに、「日本人」の人間性さえ問われる思考や良心とものの見方に起因しているのです。

これは、果たして、教育や社会の規制や啓蒙活動で矯正しあるいはなくしていくことができるでしょうか。どのような方策や人々の連帯が必要となるのでしょうか。「日本人」の一人ひとりに考えてもらいたい問題です。