側溝のガマ2007年08月07日 20時57分57秒

道路の側溝に生えたガマ
新しくできた「農道」(実際にはショートカット用の一般道)の側溝にガマが生えていました。こんな場所にふつうはありません。湿地や沼地、水際などに時折、あまりきれいでない場所で見られます。この後者の条件を満たしてはいますが、ここには水はありません。乾ききったコンクリート三面張りの誰もがよく知っている側溝なのです。

個人的にはガマなどは好きではありませんし、きれいだとももちろん、思いません。ただ植物の一つとして、知っておいた、それだけでしたが、こんな道路脇にいくつも生えているとなるとちょっと、興味がわきます。しかもこの暑い夏のさなかです。なぜでしょうか。ここではいずれ、刈られてしまうか、枯れてしまうか、どちらかです。命を自らむだにしているようにも思えてきます。

こういった道路脇にめだつように生える草花は意外にあります。でもその多くは一年も経たないうちに消えてしまいます。植生の入れ替わりというよりもなんとか生えたけれど、生存の条件、つまり環境はそのとき限りの命のみ、保証して後は何もできない、そのままに消された結果だといえます。側溝のガマもまた、同じ運命をたどるのは火を見るよりも明らかですが、だからどうするともいえません。やはり、野の花は野におけ、のことばどおり、その環境の変動に任せるしかありません、人工環境では。