釣り即ち暇のこと ― 2007年06月11日 21時43分06秒
朝早くから、海岸に釣り人がいました。こんな朝に、しかも週日で、その人は
どう見ても退職した年配の人でもない、まだ30代~40代とおぼしき人でした。確かに、けさは凪いでいて、陸も風もなく(当たり前か)、釣りにはもってこいだったかもしれません。
もともと、釣りをするのは、魚を捕ることが目的である漁師とかその時々の食事のためだとかを除いて、その暇を楽しむための行為です。決して、釣ることを目的としたものではありませんでした。だからこそ、その人は変にさえ、映ります。でもその幸せ感はあまり伝わってはきませんでした。
静けさや穏やかさ、時間を享受することの至福さ、釣り糸を垂れることの楽しさ、そういったことどもを十分に味わい、持てることはその人にとってこの上ない人生のはずです。傍目にそれをとやかくはいいますまい、と思っても、その観察は自ずとよからぬ方向に進んでしまいがちです。きっと、まだ私も別の時間を持ちたいからに他なりません。
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