謝罪強要の裏側2013年10月08日 20時18分10秒

クローズアップ現代
今日のクローズアップ現代は「氾濫する土下座」でした。まさに番組終盤で森達也氏と山本博文東大教授の話したごとく、異質を作り出し、自らは入るのを避け、同質化、同調化することで徹底的に追い込む悪しき風潮の最たる姿としての土下座を強要する今の社会の歪んだ姿を象徴しているようです。そんなことをした、させたところで、何も解決しないし、何一つ得るものなどありません。それが分かっていてなお、不満や鬱憤を晴らす、そして屈服させるその姿に喜ぶという、なんとも卑屈でさもしい偏狭な人々の姿を映し出しています。

国谷キャスターのことばどおり、そうではなく、原因を探り、その解決に向けてよりよい仕組みや社会を目指して論議し、ここで、手を取り合い、互いに協力し合いながら改善あるいは新たなものを創り出していく、というプロセスの否定あるいは対極にあります。およそ、非論理的で非合理で実際問題として、非現実的なファセットの現出にほかなりません。それで、何も変わることなどないのです。これをまた、この地域でも声高に叫び、しかも陰から弱い人や小さな人、異質な人に対し(あるいは創り上げ)ありえない排撃に至るのです。

愚かさとは、愚かさに気づかないことだ、とは昔から言われることです。このことばさえ、幾度となく、そして多くの場所で多くの人たちから発せられながら、その愚かな者たちは全く聞き入れず、理解しようとはしません。そもそも、一方的に弱い人や声の小さな、あるいは出せない人に対して為される行為言動には正当性はありませんし、私的な断罪など許されることではありません。全く論外の行いが蔓延しているのです。これもまた、この社会の劣化・衰退のひとつの顕著な現出です。早く、パロディ映画のごとく、そのばかばかしさに気づき、改めなければ本当に、この社会は崩壊してしまいますよ。

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