東南の突端の賑わい2013年02月17日 17時50分46秒

ニオイスミレ
ひとつきぶりの探鳥会は半島の先っぽ、初めての場所でした。曲がりくねった道路の先には吹き抜ける冷たい風とウミウの姿が待ち受けていました。ここのところの寒さのせいか、お目当ての鳥たちは姿を見せず、シロハラさえ声だけで藪の中。それでもアオジたちは冬枯れの草地に人をも恐れずしきりに何かをついばんでおりました。3羽でした。普段、草藪などで移動し、時折出るという行動で知られますが、こういった食餌風景はこれもまた、はじめてのことでした。

早朝は快晴でしたが肝心の時は曇り空、冷たい中も物珍しくこの土地の特有の海浜の植物にしばしば目を奪われるわたしをみつけたのでした。鳥の数も種類もとても少なく、代わりの暖地性植物は有毒だというのも含めて目を惹くものがあります。先達の説明に耳を欹てながらそれぞれの姿を目に納め、一部写真にし、かなりの割合、人工的な植栽とされる灯台近くの水仙群落を眺めたのでした。

人を恐れないのはまた、海岸の足下まで寄っていて逃げなかったツグミとジョウビタキの雌で、2羽で追っかけごっこをしながら行き来する寒空のほのかなぬくもりを与えてくれるものかと思い込んでもみます。ホオジロもふつうならそんなに姿を人目に近くでさらすことは避けるのが習性のひとつと理解していますが、どうもこの突先での鳥類は人に警戒心はあまり無いように見受けられます。一因としては、気温の低さ、せり上がる風向、音のさざめき、遅いとはいいながらも雪の山より遙かにある餌など、この環境の特性だといえるようです。多く行き交う人の姿やそのおとなしさもまた、別の要因かもしれません。

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